☆路地裏同盟のザ・特撮コンテンツその2☆


 

 

 

 

『あのゴジラが最後の一匹とは思えない』(BY山根博士)

 

 

 

 

 「さてと、今回は我らが英雄ゴジラに関する事柄をやるよ」

 「前回から思っていたんだけど、そんなにゴジラって凄いわけ?」

 「もちろんです。ゴジラと言えばミッキーマウス、ドナルドダックに続きキャラクターとしては3番目のハリウッド殿堂入りを果たしています。

 「ハリウッド殿堂入りは伊達じゃない!

 「へーそれは凄いわね〜」

 

 

 「記事が古いので残念ながら画像はありませんが、これだけで十分でしょう。 」

 「まあ、深い所はこれからやるからあとでね。」

 「確かにファイナルウォーズの前にこんな記事出てたよな」

 

 

 

 「さて、運命の出会いを果たした円谷監督と本多監督だけどその前途は多難だったらしいよ」

 「前回紹介した『太平洋の鷲』はプレスに徹底的に叩かれました。

理由は『ハワイ・マレー沖海戦』のシーンの流用などが多々見えたからでした。

課題こそ多かったのですが、後の事を考えるとこの作品の価値はそれほど悪くはありません。」

 「それよりもゴジラはどうなのよ。」

 「そうです。今回はそれがメインではないのですか?」

 「はいはい、慌てない慌てない。この二人は重要人物だからその経歴も見ないとね。」

 「彼らの次の作品は『さらばラバウル』でした。この映画で本多監督の演出のレベルが格段に上がりました。ですが肝心の円谷監督の特撮シーンは削られる事が多く、円谷監督は悔しがったそうです。」

 「特撮がまったく重要視されなかった時代の名残って感じだな。」

 「うん、でもこの二つの映画の経歴を踏んだからこそあの映画が素晴らしいできになったと考えてもいいと思うよ。」

 「そしていよいよ、あの映画が作られます」

 「ててん〜♪ててん〜♪てててててててん〜♪

ついにキタ━━(━(━(-( ( (゚∀゚) ) )-)━)━) ━━ !!!!!って訳ね。」

 「そうです。ゴジラの登場です。」

 「これは時代の流れが味方したのも関与しているの」

 「そう言えばこの当時はアメリカでSFやモンスター映画がはやった時期だな。」

 「うん、代表例が『原始怪獣現わる』とかだね。このアメリカのモンスターブームに乗ろうと考えたんだよ」

 「この時期、東宝がインドネシアと共同で作ろうとした映画の話が流れてしまった為、その穴埋めになにか必要とされていました。このような条件の中でゴジラは生まれたのです。」

 「でも最初はゴジラの『ご』の文字どころかあの姿形さえ無かったんだよ。」

 「それどころか初期プロットでは大ダコの映画でした。しかもコメディタッチの」

 「コメディタッチとは?」

 「呆れないで聞いてね。南海の海で汽船事故が多発したの。

そこで調査して見ると大ダコがいるためだったの。

何故かその大ダコは酢に弱かったので、軍が『酢鉄砲』って武器で大ダコを弱らせて生け捕りにするんだよ。

その後日本に運んだ後また暴れだして富士山に登るんだけど、上空からまた『酢鉄砲』で攻撃、最終的に巨大な酢だこになって食糧難の日本中に配られて大団円・・・ってストーリーなの。」

 「あ、アメリカのB級映画も真っ青な内容ね。」

 「この大ダコをアメリカなんかで人気があった恐竜型にして、設定の一部を使う事にしたの。大ダコ自体も後に使われる事になるんだけどね。」

 「この大ダコの映画は円谷英二監督が10年も暖めていたネタだったそうですが、

この頃はまだ円谷監督は立場が弱く、コメディタッチの映画というのを、強く押せなかったようです。

そう言う経緯を経て、『G作品』という企画が出来たのです。

この『G』はゴジラの『G』ではなく『ジャイアント』の『G』を意味していました。」

 「おれはジャイアン〜ガキ大将〜♪

 「つまりこの時はまだゴジラと言う名前さえ決定していなかったと言う事ですか?」

 「・・・」

 「うん。それどころかあのゴジラのフォルムさえ決まっていなかったんだよ。」

 「なるほど・・・『ジャイアント』の『G』つまり巨大生物が暴れる作品になるという事だな」

 「うん。『G作品』ってされたのは外部に漏れない機密ってことだよ。」

 「ウェーハッハッハそんな重要な書類が流失しているとは日本の体勢管理もたいした事ないみたいですね。日本軍が負けたのもうなずけます」

 「はぁ、映画の資料と言うものは公開後流れるのはよくある事ですし。

後々製作者や作家などが独白とかで裏の設定は外に出るものなのです。

軍の資料ほど仕事が終わった後の重要度が高くないと言うのもありますがシナリオは製作時には機密事項ですから。

そもそもなんで日本軍の話が出てくるのですか?」

 「うう・・・日本人はそうやって在日をいじめます。これは謝罪と(ry」

 「今回も絶好調ね」

 「さて、ここで製作に向けて加速が付いた『G作品』は、幻想作家として有名だった香山滋に原作を依頼したの」

 「香山氏はこれに答え、僅か2週間で原作を書き上げました」

 「に、2週間?なんかえらく早いわね・・・」

 「時間を掛けて作ったからと言って良いものが出来るとは限らないのです。ささっと作ったネタの方がウケがよいことが多いのです。ルクスさんこれはどういうことでしょう?」

 「私に聞かれても知らないわよ」

 「プロット自体がしっかりしていたからかもしれないけど、幻想作家にとっても魅力的な設定だったからだと思うの。」

 「さらに、ゴジラの造型も彫刻家の利光貞三氏が恐竜を手本に思考を凝らしました。ちなみにゴジラの頭部部分のイメージは最初、原爆のきのこ雲だったそうなのです。」

 「きのこ雲?」

 「はい、この時点で核の恐ろしさと言うものを表現しようと考えていたため、こう言う物から想像したとも言われています。」

 「さらにこの頃、第五福竜丸を初めとしてビキニ環礁で行われた原爆水爆による漁獲高の被害が相次いだの。

 そのため、日本では被爆国であると言う事柄も含めて、猛烈な勢いで反核運動が進められたの。

 ゴジラがこのような社会情勢の中で生まれたのは言わば当然とも言えるのかもしれないね。」

 「え?反核?ゴジラは正義の味方じゃないのかにゃ?」

 「アルクェイド、それはゴジラの一つの姿に過ぎないんだ。それも(日本版として)元の姿から最もかけ離れた」

 「志貴の言うとおりです。真祖の姫君。ゴジラ=正義の味方と言う構図はゴジラ映画28作中6作だけです。後の場合は人間側に味方のような状況になっても基本的には人類にとって脅威としてかかれていますから。」

 「ふ〜ん」

 「さて、こういう経緯で動き出したわけだけど、この『G作品』は円谷監督の映画人生を掛けた物になったの」

 「映画人生を掛けた?今までだって作っていたんじゃないの?」

 「それまでの円谷監督は、史実に基づいた戦争映画を撮ってきました。

 しかしどれだけ素晴らしい場面を撮影しても、特撮と言う分野が一般的に認められなかったと言う所にあります。

それ故に認められる必要があったのです。」

 「認められる必要ですか?」

 「映画は大衆文化だからな。どれだけ素晴らしい物を作っても大衆が認めてくれなければ意味がないんだ。

それはつまり監督として認められているとはいえないと言う事になる。」

 「今アルクさんが言った通りだよ。だから現実には存在しない怪物を作り出し、自分の存在を誇示する必要があったの」

 「映画製作は自身の価値を示してなんぼですからね。こうして、円谷監督は一世一代の賭けに出る事になりました」

 「一世一代の賭けに出るって大げさねぇ」

 「今の感覚ではそう思うかも知れませんが、当時メジャーではない怪物映画を特撮で撮るということは、まさに冒険だったのです」

 「ただ、問題は山積みだったの」

 「問題ですか?」

 「ええ、一番の問題はこのような映画が日本では作られた事がないため映画が形になるのか皆が半信半疑だったのです。」

 「あれ?原作はできていたんじゃないの?」

 「残念ですが真祖の姫君。

原作があってもそれが形になるには多大な努力が必要なのです。

映画にするためのシナリオの肉付けや役者、音楽、ミニチュアなど・・・数多く用意するものがあります。

本を映像にすると言う事は数倍の努力が必要なのです。

特にこの手の映画を手抜きでやると学芸会の出し物のようなものにしかならないのでその点も注意が必要なのです。」

 「はぇ〜そうなんだ〜」

 「もう一つ問題があるの。それは円谷監督以外のスタッフの経験が非常に浅いと言う事。

これはそれまでの映画が、特撮と言う技術があまり必要とされていなかったからってのもあるの」

 「前途多難ですね」

 「初挑戦と言うのはそう言うものです。」

 「いよいよ撮影に入ると思った矢先、また問題が出てきたの。」

 「問題ばっかですね」

 「初めてのことですから」

 「時間と予算の関係でコマ撮り撮影じゃ間にあわないってことなの」

 「そんなに金と時間がかかるのにゃ?」

 「はい、属に言うコマ撮り撮影では一秒をとるのに20時間は軽くかかります・・・」

 「に、20時間・・・そんなにかかるのか」

 「しかも、これは現在に当てはめた場合なので、当時はもっとかかったでしょう。

さらにそれだけ長い時間を撮影する人件費も馬鹿になりません。」

 「残念だけど、日本映画はハリウッドほどお金を掛けられないんだよ。スポンサーがアメリカほどつかないし」

 「実際、CMとかで見るハリウッド映画は物凄くお金かかっていそうだモンなぁ」

 「でも悪い事ばかりじゃないよ。コマ撮りが出来ない事は一つの妥協点を作り出したの」

 「と言うと?」

 「これ以降に特撮業界を支える事になる『着ぐるみ』という手法です」

 「ああ、あのクレーンゲームなんかで吊り上げる」

 「それは『ぬいぐるみ』」

 「え〜っと強盗なんかに剥がされる」

 「それは『身包み』」

 「キスから始まるミラクルだってあるよね〜♪」

 「鋼鉄天使くるみ?普通分かんないわよそれ」

 「・・・」

 「・・・」

 「これで終わったと思うなよ〜

 「あんたはゼロ卿か」

 「こほん・・・漫才が終わったようなので・・・

えっと・・・着ぐるみと言うのは等身大の動きが出来る怪獣のスーツと言えばいいですね。

この手法自体世界で初の試みでした。以降日本の特撮はこの手法を使います。」

 「着ぐるみの利点は時間を取らずに動きを撮影できる事や自衛隊の兵器にもミニチュアのラジコンを使えた点だよ。このおかげで撮影時間は大幅に短くなったの。」

 「かといってコマ撮りを諦めたわけではなく、随所随所でコマ撮り手法は取り入れられています。」

 「でも、問題はあるんでしょ」

 「うん、着ぐるみを着る人がいなかったの」

 「ちょっとそれ大問題じゃないの」

 「なんでそんな事になったんだ」

 「・・・皆さん、入りたいですか?

 「え?

 「役者であるにもかかわらず顔出す事が出来ず・・・それ以上にゲテモノ映画の怪獣の中身になれと言われて・・・入りたいですか?」

 「あ〜なるほど」

 「どういうこと?」

 「つまり、役者としては顔が画面に映ってこそなんだ。だけど、そんな格好をして自らの顔を隠すという事は、当時の役者にとって耐えがたい事だったんだよ。」

 「ふ〜ん。役者って難しいんだね」

 「では、どうやってその役を選んだんですか?」

 「円谷監督には、当てがありました。」

 「だれだ?」

 「中島春雄、当時時代劇の斬られ役の下積みをしていた若手の役者です。」

 「彼はこの話を持ってこられた時、悩んだそうだよ。顔は出ないけど主役級として出れるから」

 「確かに複雑ね」

 「結局彼はこの話を受ける事になり以後、長い期間ゴジラの中の人になりました」

 「中の人などいない!!

 「言うと思った」

 「中島春雄の苦難はここから始まりました。

まず、怪獣の動きを研究する為に動物園でゴリラやライオンを観察していたのですが、飼いならされた動物では本来の動きには程遠く、激しい動きをするように口走ったら警備員に怪しまれたりしました。」

 「きっと競馬場に居るおっちゃんみたいに『走れー走れー』とか言ってたんですよ」

 「動物園でそんなことしてたらそりゃ怪しいわ」

 「円谷監督達も街が展望出来る場所で『あの辺りをこう破壊する』なんて呟いていたもんだから、テロリストと勘違いされたなんて逸話もあるの。」

 「確かに傍から見れば怪しい人物ですね」

 「その他にも、人が入るような着ぐるみと言うモノがなく、最初から作らなければならなかったのです。一番最初に作った試作の着ぐるみは堅くてまともに動けない有様でした。」

 「だからこの試作は上半身下半身を切り取って別々に撮影したの。」

 「さらに悲劇が起きます。中島春雄がスーツを脱ぐとスーツの頭部部分にごっそりと抜け毛がへばりついていたのです。」

 「うわぁ・・・」

 「これが原因で以後、着ぐるみを着る人はタオルを頭に巻くにしたの」

 「ですが、それほど動きにくい物なのですか?」

 「あまりそうは思えんぞ」

 「(うわ、言っちゃったよ)」

 「(知らないぞ・・・何があっても)」

 「そうですか。では体験していただきましょう。」

 「え?」

 「は〜、ここに当時の材質で作ったゴジラの着ぐるみが二つあります。」

 「提供は秋葉です。」

 「(秋葉〜何やってるんだ〜)」

 「では入ってください」

(黒子登場・・・二人に無理矢理着せる)

シエル 「いた!!なんですかこれは!まるで体が言う事をききません!!」

アルク 「しかも熱!!」

 「あ、あんまり暴れないほうが良いよ。それ空気穴が小さいからすぐ酸欠になるし」

 「しばらく放っておきましょう」

 (いいのかよ)

 「さて、撮影の目処もついたゴジラだけど、名前が決まっていないという問題があったの。」

 (スルーしましたね)

 「音楽の問題もありましたが、幸い伊福部昭さんが引き受けてくれたのでその問題に絞られてました。」

 「ちなみにあのゴジラの声は沢山の動物の声をかけ合わせて作ったっていう話があるけどアレは嘘。

本当はコントラバスで出した音を逆再生した物なの。それにいくつか音を足したってのが本当らしいの」

 「ゴジラと言う名前がついた事にはいろいろ諸説がありますが『ゴリラ』と『クジラ』を合わせて『ゴジラ』となった説が有力です。

さらに作品の機密名が『G作品』であった事から後の作品でゴジラの事を『G』と表記するきっかけにもなりました。」

 「円谷監督は建物をどう壊すとか爆薬の量なんかもかなり細かく計算していたらしいの。」

 「劇中で鉄塔がグニャッと曲るシーンがありますが、アレは鉄塔を蝋で作り、ゴジラの熱線を高温のガスすることで、あのようなシーンを作ることが出来たのです」

 「へーかしこいわね〜 」

 「アイディア一つでそういう表現を演出していたんだけど、当時の技術じゃどうしても出来なかった事があるの」

 「なんなのそれ?」

 「近距離での爆薬の使用とゴジラへの砲弾の着弾時の爆発です。

この当時、現在のように迫力はあるが威力のない爆薬はまだ製造されていませんでした。」

 「それどんな爆薬よ」

 「文字通りの爆薬だよ。この爆薬がはじめて作られ使用されたのが『史上最大の作戦』(1962年)っていうノルマンディー上陸作戦を描いた映画なの」

 「あ、知ってる知ってる。」

 「あの映画撮影中、爆薬が近距離で爆発してスタントマンの負傷が相次ぐ事故が多発しました。

そのため撮影が一時中断され研究されたのが派手な爆発をするけど威力のない爆薬です」

 「結局、この問題は解決しなかったの、だから初代ゴジラでは砲弾が爆発する描写はないのよ」

シエル 「し・・・シオン・・・も、もう分かりましたから脱がせてください」

アルク 「暑い息苦しい・・・死ぬ」

 「あれ?なんで自分で脱がないの?」

 「ぬげないんだよ。手が届かないから」

 「ゴジラの着ぐるみに限らず、殆どの着ぐるみは自分で脱いだり着たり出来ませんでした。

そのため、撮影時に何度も休憩を入れたり最近ではエアーを流し込む機械で空気穴からエアーを流し込んだりするんです。」

 「この着ぐるみ80キロを超えているの・・・」

 「そんなに大変なのか・・・」

 「ぷはぁ・・・」

 「そ・・・想像以上に大変だな」

 「ええ、私からすれば重さは何とかなりますがあの息苦しさと暑さはちょっと耐えられません」

 「ですが、その動きにくく重いと言うその形が『重量感がある』や『威厳がある』といった評価に繋がりそれ以降のゴジラの基礎になっているのですから分からないものです」

 「さて、こんな感じで撮影をしていたんだけど・・・撮影中はやっぱり  

って見られ方をしていたの。それなのに重労働で疲労も溜まる。

 さらにトラブルも続き、壊しやすいようにウェハースなどで作ったビルが、ネズミに食べられるなどなど・・・問題はつきなかったみたい。」

 「ですが撮影陣はへこたれませんでした。日の当たる黒澤組を見て

と言う意気込みがあったからです。そしてこの意識は映画製作をおおいに盛り立てる事になりました。」

 「そんなこんなの苦労もあって、ついにゴジラが完成したの」

 「そして、公開されました。当初は皆が見てくれるのか心配されましたが事前の宣伝もあって劇場は満員。

さらに見る者に凄いと言わしめ邦画業績でも八位にランクインします。

その後も何度も繰り返し上映され、海外でも大ヒットしました」

 「よかったね〜」

 「だけど今でも無能なマスコミや評論家は、当時まったくこのゴジラを評価しなかったの。ゲテモノ映画だとか最悪の駄作だと言ってね」

 「ちょっと待て。それはおかしくないか?この業績なのに」

 「うん、このバッシングは結局スルーされたの。どれだけ否定しても業績がそれを全否定しているから」

 「どこの世界にも出る杭を打ちたい奴がいるのよ」

 「他にも前回出た『原始怪獣現わる』のパクリではないか?と言う論議も出されました。」

 「ウリナラ起源キ…(-_-)キ(_- )キ!(-  )キッ!(   )キタ(.  ゚)キタ!( ゚∀)キタ!!( ゚∀゚ )キタ━━━

 「しかし、この話も完全にスルーされています」

 「なんで?」

 (えぐえぐ・・・)

 「簡単です。『原始怪獣現わる』のリドザウルスは知らなくても『ゴジラ』のゴジラは知っている。これが全てです。どれだけぱくりと言われても知名度などの面で本物を超えてしまっているので、例え模倣したと言われようとも問題にならないのです」

 「だけど、一つだけ低評価の理由が納得できる部分があるの」

 「?」

 「ドラマ部分が薄いと言う点です。これはゴジラにキングコングほどの表情が無く、水爆で被害を受けた怪獣の怒りと言う主張がまったく無視されていたということですが、これも否定的に見るとそう見えるだけで十分恐ろしさが伝わる映画だったと言えるでしょう。」

 「映画中、子どもと一緒にうずくまったお母さんがゴジラに睨まれながら『もうすぐ、お父ちゃんの所にいけるからね』とゴジラの炎に焼かれるシーン、ガイガーカウンターが振り切れてしまうほどに放射能に汚染された少女、東京大空襲にあったかのように荒れ果てた東京の街・・・どれもが生々しい現実を表すかのようで悲惨な状況を描いているの。これだけでも十分核の恐ろしさは表現できたと思うんだ」

 「さらにこのゴジラでの大成功は日本に希望を与えました。」

 「希望?」

 「はい、当時戦争に負けた事で打ちひしがれていた日本人にとって、世界で活躍する有名な日本人は心の支えだったのです。

プロレスラーの力道山やノーベル賞受賞者の湯川博士、オリンピックの金メダリストなどです。

ゴジラはまさにこのような社会情勢の中、世界に認められる映画として花開いたのです。

同時に『七人の侍』が公開され、こちらもその心の支えになっています」

 「さらにこのゴジラはあるアメリカの偉大なる映画監督を作り上げるきっかけの一つになったの。」

 「ん?初めて聞く話だな・・・誰のことだ?」

 「スティーブン・スピルバーグ・・・アメリカ映画界を代表する映画監督です。さらに未確認ではありますがスターウォーズのジョージ・ルーカスもそうだと言う話もあります。」

 「は〜凄いわね」

 「ゴジラの影響はさらに別方向でも普及していくの。これが怪獣ブームと呼ばれる怪獣映画のラッシュだよ。」

 「有名どころでは大映のガメラですね。」

大怪獣ガメラ

 「これは最初から子どもの味方っぽくかかれているので、かなり子供向けの映画になっていますけど」

 「余談だけどガメラにもゴジラと同じようにファンが多いの・・・例えば化石にゴジラやガメラの名前を付ける事があったの」

 「化石にですか・・・」

 「うん、ゴジラサウルス・クエイイシネミス・ガメラの二種類だよ。どっちも発見されて間もないから研究が進んでないけど」

 「微生物の名前に独島と名付けるのと同じですね」

 「ぜんぜん違うから」

 「この怪獣映画ラッシュで松竹のギララ宇宙大怪獣ギララや日活のガッパ大巨獣 ガッパなどが生まれました。日本の大手の映画会社は一度は挑戦しています。」

 「他にもあるんだけど・・・長くなっちゃったから今回はこの辺で〆るね」

 「次回はゴジラから派生したと思われる他社の怪獣映画や、東宝のゴジラ以外の怪獣映画を中心に行いたいと思います。」

 

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