☆路地裏同盟のザ・特撮コンテンツ番外編その1☆


 「暗い夜の〜とばりが消える〜朝が来たら〜眠りから〜覚めて欲しいの〜

 「何の歌だ?」

 「ゴジラ対メカゴジラ『ミヤラビの祈り』iconだよ。そのうち紹介するね」

 「では今回は映画撮影での特殊技術についての説明したいと思います」

 「特撮コンテンツなんだから本来それを説明するコーナーじゃないの?」

 「特殊技術は特撮映画だけに使われるものじゃないのよ」

 「今回紹介する特殊技術は特撮作品で縁がないのも多いのです」

 「どういうことですか?」

 「特撮怪獣映画は基本的に美術・舞台装置でやる特殊撮影なんかが多いんだよ」

 「特殊技術は大きく分けて三つに分類できます。

 美術や舞台装置で行うもの。

 撮影技術や光学処理によるもの。

 デジタル処理によるものです」

 「現在の映画で特殊技術のない映画なんてサスペンスかラブストーリーを撮るくらいが限界なんだよ」

 「そうなんですか?そうは感じませんが」

 「では代行者・・・巨大客船のセットもCGも爆竹も使わずに『タイタニック』の映画を撮ってください」

 「え?え?何をいきなり・・・そんなの無理に決まってるじゃ無いですか」

 「それは『もう一度タイタニック作って沈めろ!!』と言っているのと同じよね」

 「そんな事したら死人がいくらあっても足りませんね」

 「なるほどね。死人が出る映画はだいたい特殊技術を使ってるわよね」

 「つまりはそー言う事。

 特殊技術ってのは『本来撮る事の出来ない。もしくは撮る事が難しい画を作り出す』と言うのが基本だからね。

 怪獣映画でよく特撮が前に出されるのは、怪獣が存在しないものであり撮る事が不可能だからなんだよ」

 「特殊技術は特撮だけの物ではありません。

 映画全般に必要な要素です。

 『タイタニック』もそうですし『インディペンデンスデイ』などのSF映画全般にもよく使われています」

 「はぁ・・・なるほど」

 「んじゃ、一つ目の美術や舞台装置から行くよ〜」

 

 

 「美術や舞台装置で有名どころは特殊メイクやワイヤーアクションだね。着ぐるみも多用される技術だね」

 「他にはミニチュアセットの制作、爆発シーンなども舞台装置の技術のひとつですね」

 「へ〜結構あるわね」

 「まずは『特殊メイク』の説明へ行きましょう。

 これはTV番組などで紹介されているメジャーな部類なので知っている人も多いかと思われます」

 「そう言えば某野球選手が特殊メイクしていたのを見た事あるなぁ」

 

 

 「こんな感じで人工の物を付けて変化させたりする事だよ。

 よく勘違いされやすいけど、特殊メイクの技術は顔だけに限らず体のどこにでも使うんだよ」

 「体中ですか?」

 「はい、例えば傷や火傷跡、皮膚の色を変えるのも特殊メイクですね。

 『バイオハザード』で出てきたゾンビも顔だけじゃなく体中にこう言ったメイクを施しています」

 「フランケンシュタインの怪物や狼男などもその典型的な例だな」

 「『猿の惑星』の猿人もよね〜」

 

 

 「はい、基本的に特殊な樹脂などで作るメイクなのでそれを付けるだけでとてつもなく時間を要します。

 『猿の惑星』の猿人などは6時間掛けてメイクすると言います」

 「中の人も大変ね」

 「中に人などいない!!

 「言うと思った」

 「こういう技術を評価する為にアカデミー賞ではメイクアップ賞なんてのがあるんだよ」

 「ムーンクリスタルパワー〜♪

 「セーラームーン?ちょっと古くない?」

 「ではムーンプリズムパワーで・・・」

 「同じでしょ」

 「ならばムーンライトパワーで」

 「はいはい」

 「あと、この分野でアメリカ映画界でも有名な日本人を紹介しておくよ」

 「なんかこういう分野は日本人強そうよね」

 「『ポルターガイスト2』に出てきたクリーチャーを手掛けた事で一躍有名になったスクリーミング・マッド・ジョージ氏です」

 「日本人?」

 「はい、間違いなく日本人ですよ」

 「さっき言ってた某野球選手の特殊メイクを手がけたのもスクリーミング・マッド・ジョージ氏だよ」

 「ああ、そうなんだ」

 「しかし・・・日本人の名前じゃないみたいですね」

 「この業界じゃありがちの芸名みたいなものです。

 本人は印象強くなるような名前にしたそうです」

 「本名『谷譲治』っていうんだよ。

 スクリーミング・マッド・ジョージを名乗る前は『東洲斎マッド』って名前でバンドをやっていたみたい」

 「なかなかセンスのある名前ね」

 「彼はエルム街の悪夢4のゴキブリ人間のシーンで一躍有名になったんですが・・・」

 「うが・・・ゴキブリ?」

 「みんな大嫌いなゴキブリ・・・彼も例外ではなく大嫌いで泣きながらゴキブリを観察したらしいよ・・・」

 「有名になった理由の一つがこの映画のメイキングで話し終わった後にずっと笑い続けていたそうです」

 「なんでまた・・・」

 「さあ?よくわかりません。なにか彼のツボに入ってしまったのでしょう。

 そのことから『狂ったように笑う金髪の東洋人』ということで有名になってしまったそうです」

 「そりゃまた・・・」

 「凄い有名のなり方だな」

 「まあ、そういう若い時代の事は置いておいて今では超一流です。

 『ガイバー』の監督なんかもやってます」

 「え〜っと次は『アニマトロニクス』って言う技術だよ」

 「なにそれ」

 「アニメ版マトリックスですね」

 「それってアニマトリックスじゃない?」

 「動物ばかり出てくる専用番組のことですね」

 「それはアニマルプラネットね」

 「これアニマル横町 1

 「それはアニマル横町でしょ」

 「アニマル横町の起源は韓国です!!

 「いきなりデンパ飛ばすなって」

 「『アニマトロニクス』と聞いただけじゃ何の事かサッパリ分からないと思います。

 ですが多くの人が間近で見た経験がある技術です」

 「間近で?」

 「あ、先輩はないかもしれないね」

 「な、なんですと!!

 「基本的にカップルや家族連れで見たと言う可能性が一番高いでしょう」

 「う〜ん」

 「やはり・・・これアニマル横町 1 (1)

 「カップルや家族連れでは見ないでしょ」

 「答えはテーマパークなんかで見られる動物のロボットの事だよ」

 

 

 「ああ、なるほど。それなら大半の人はどこかで見た覚えがあるだろうな」

 「確かにねぇ〜」

 「な、何故私が見た事ないと」

 「だって先輩は忙しそうだからそういう所いく機会ないでしょ?」

 「う・・・」

 (図星ね)

 (図星ですね)

 「有名な所では『ジョーズ』の鮫が間近で飛び出てくるシーンなどで使われていますね」

 

 

 「テーマパークなんかでよく見かける動物のロボットは映画で使う技術の劣化版みたいな感じになるのかな?」

 「『ジュマンジ』『ベイブ』など動物が出る作品ではよく使われる技術ですね」

 「さて、次は『操演』だよ〜」

 「あ、知ってる知ってる。

 『操演』ってあれでしょ?

 ゴジラやキングギドラなんかの怪獣の尻尾や首を吊り上げてワイヤーで動かす人達のこと」

 「それは『操演』の仕事の1つでしかありません」

 「あら?そうなの?」

 「怪獣の動きを担当するだけではなく他にもミニチュアの爆破、炎や煙の演出などを担当します

 「現場の難題解決係のような人なんだ」

 「海外ではフィジカルエフェクトと呼ばれる分野ですね」

 「爆発などの技術についてはゴジラの時にちょうどいい説明箇所があるからそっちでやるね」

 「ということでまず『ワイヤーアクション』の説明します」

 「『ワイヤーアクション』は基本的に2〜4本のワイヤーで俳優を吊った状態で演技する事を言うの」

 「動きにくそうだな」

 「問題ないでしょう。そもそも空中では出来る動きが限られていますから」

 「空中への大きな跳躍や相手が大きく吹き飛ぶシーン、空中回転なんかのアクションシーンを撮る時に使われる技術だね」

 「元々は香港映画で多用されていたものでジャッキー・チェン主演の映画はなにかと使われていますし、『幽幻道士』などでも使われています」

 「『幽幻道士』の製作総指揮を執ったサモ・ハン・キンポーはジャッキー・チェンと同じ所で修行した仲らしいから同じような手法を使うのは当然かもね」

 「ワイヤーアクションの起源は韓国です

 「違います」

 「じょ、冗談ですよ。やはり、この手のアクションの元祖は中国なのですね」

 「違います」

 「・・・」

 「おや?違うのですか?香港映画では良く見かけましたが・・・」

 「ワイヤーアクションの元祖は日本です

 「な、なんだってーーー

 「それほんと?」

 「ホントの所はわからないんだけどね。でも・・・」

 「ワイヤーアクションを使用した世界初の映画は、クレイジーキャッツ結成10周年記念作品映画『大冒険』と言われています。

 なお、監修は我らが円谷英二特技監督です」

 「特撮となると必ずこの人の名前が出て来るな」

 「本当に世界の円谷って感じね」

 「最近の映画だと『マトリックス』『チャーリーズエンジェル』などがワイヤーアクションを使った有名なところだね」

 「次は『電飾』ですが、これは分かるでしょう。

 発光ダイオードや電球、光ファイバーを使ったイルミネーションです。

 ミニチュア模型の家の中の明かりや怪獣なんかの目で使われますね」

 「一応特殊技術に入っているけどこれが一番身近なんじゃないかな?

 クリスマスツリーなんかが一番分かりやすいね」

 

 

 「こんなのが特殊技術ねぇ」

 「電飾は幅が物凄く広いんだよ」

 「次は『ミニチュア模型』です。

 これは怪獣映画でよく出て来ますがこれも特殊技術ですね。

 前に紹介した”たどん”製のビルやウエハース製の街、蝋で出来た鉄塔など・・・

 プラスチックで作ったモノだけではないので奥が深いです」

 「他には実物大模型や部分模型なんかだね。

 最近だと『男たちの大和』の大和が実物大模型として話題になったよね」

 

 

 「あれ?アレはたしか3分の2しか出来ていないのでなかったですか?」

 「んじゃ部分模型?」

 「部分模型って言うのは手の一部とか大和だと砲塔だけとかそう言うのを言うんだよ。

 あの巨大セットぐらいになると実物大模型って言っても良いと思うよ」

 

 

 「3分の2しか作らなかったのは単純にドッグに入りきらないからだと思いますね。

 それでもギリギリドッグに収まる大きさでした。

 多分瀬戸内海を航行する並の船よりずっと大きいと思いますよ」

 「大和クラスの戦艦を収容できるドッグはそう多くないからね。

 入るような大きなドッグはみんなタンカーの製造、整備ドッグだからどうしても小型のドッグしか使えなかったんだよね。

 それでも100m規模の船が収容できるドッグだったんだけど」

 

 

 「本当に大きいわね」

 「戦後に作った世界最大のタンカーは戦艦大和の技術を基礎にしているって言うもんな」

 「あ、『プロジェクトX』でやってたね」

 「NHKはアホな放送せずにさっさと『プロジェクトX〜ゴジラ誕生〜特撮に賭けた80人の若者たち 』をDVDかしてほしいものだね」

 「まったくです」

 「あはははは・・・」

 「現在CG技術の発展でモデル模型分野は廃れつつあります。特にアメリカでは」

 「向こうじゃモデルメーカーって呼ばれる職業になるんだけど最近じゃCG合成で間に合っちゃうからね」

 「なんか寂しいね」

 「だけど、『アポロ13』なんかの名作で常にそういう模型を作ってきた伝統があり、かつ素晴らしい職業なんだよ」

 「なお、この『アポロ13』『スターシップ・トゥルーパーズ』にモデルメーカーとして北村真平氏が名を連ねております」

 「北村真平?

 「日本人モデルメーカーの方です。

 彼は撮影部の人間だったのですが、かつて交通事故にあった時に骨のくっつき方がおかしかった為、足が少し不自由だったというハンデがあったそうです。

 そのため撮影部での仕事をやめ、その後単身アメリカに渡りスクリーミング・マッド・ジョージ氏の顔効きで模型部門へ。  そこでモデル模型の地位を勝ち取った人です」

 「『アポロ13』に出た月着陸船は北村氏が所有していた金属製の模型が元になっているだって」

 「へーそうだったんだ」

 「でも悲しいかな・・・

 『スターシップ・トゥルーパーズ』が多くのミニチュア技術を使って作った最後のハリウッド映画になっているような状態らしいよ。

 これも時代の流れかな・・・」

 「ミニチュアを使うよりCGをふんだんに使っていると宣伝した方が話題性が大きいと言うのもありますね」

 「そなの?」

 「ホントはCGに比べると模型の方が人件費や時間がかからないんだ。

 だから未だに低予算映画や日本映画では多く活用されてるの」

 「なるほど〜CGを使う=金かかってるぞ!!ってことね」

 「その方が宣伝効果が大きいからね」

 「そういうものなのですか」

 「あとは『ギミック』があります。これは仕掛けのことですね。

 突き破る壁を壊れやすくしておくとか怪獣の口から火が出るとかですかね」

 「どっかの映画では口から火の出るパイプがまる見えだったのよねぇ」

 「まったくどこの国の映画ですか」

 「さて、美術や舞台装置についてこのくらいかな?

 次は撮影技術と光学処理の系統だね」

 

 

 「まずは『バレットタイム』ですね。

 『マトリックス』で有名になった撮り方です。

 属に言われる『マトリックス避け』の時に使われた技術ですね」

 「ああ、あのブリッチね」

 

 

 「この方法は他にもタイムスライスとかマシンガン撮影とか呼ばれてるんだよ。

 これは被写体の周りにカメラを沢山並べて高速度撮影するの。

 するとカメラワークは高速で動くけど被写体はゆっくり動いて見えるの。

 「ん?どういうことだ?」

 「画面は普通に動くけど、映像はスローモーションで見えるかな?」

 「ちょっと説明しづらいですね。実際に見てもらえればすぐ解ると思いますが・・・」

 「なんか簡単に出来そうなんだけどな」

 「実際撮るのは大変なんだ。

 TVなんかでマトリックスが紹介されるときにあのシーンがよく使われているのは、あのシーンが普通の撮影方法では撮れないものだからだね」

 「この撮影方法では一つのシーンを作るのに膨大な準備期間がかかります。

 また、準備に時間がかかるので現場で柔軟な変更が難しいのです。

 よって2作目のマトリックス・リローデッドからはスキャニングした俳優をCGにして使っていたそうです」

 「はいはい、しつも〜ん

 「なんですか?」

 「高速度撮影ってなに?」

 「専門用語が並びますね、撮影技術は・・・」

 「高速度撮影は別名ハイスピード撮影と呼ばれていてスローモーションを撮る撮影方法だよ」

 「この技術の初出はアメリカだ。

 ハロルド・エジャートンと言う人物が1937年にストロボ発行装置を発明しミルククラウンの撮影をしたのが始まりだ」

 「ミルククラウンって?

 「少女マンガですね。人の言葉を理解する謎の鮫が出て来る恋愛モノですよ」

 「もちろん違いますよ」

 「そりゃそうだわね」

 「ミルクを滴下しているところを高速度撮影すると王冠のように見えるんだよ。

 これもTVなんかで紹介されてることがあるから見たことある人も多いんじゃないかな?」

 

 

 「ああ、なんか見たことあるわね」

 「人間の目には見えないものを映して見せる技術だと思ってもらえれば分かりやすいと思います。

 ちなみに普通の映画では1秒24コマ、ビデオカメラだと30コマしか撮影しないんですが、高速度撮影の技術で一秒間に100コマの撮影ができるようになりました

 「映像で見ると3分の1くらいの速度かな?」

 「現在ではデジタル化が進み1秒間に16万コマ映すことが出来るというカメラも出来てます」

 「( ・∀・)つ〃∩ ヘェーヘェーヘェーヘェーヘェー

 「次は『ブルーバック』だね。

 これは映像を合成する技術で、撮影中画面の後ろを青いスクリーンを背景にするんだ。

 そうするとこの青いスクリーンに別枠で取った映像を合成するんだよ。

 ニュースなんかでキャスターが映像の前に立っている事があるでしょ?

 あれがブルーバックを使った身近な例だね」

 

 

 「この手法をする時は背景と同色の服は付けちゃ駄目なの。

 合成の時に体が透けて見えちゃうから」

 「余談ですが・・・少し前までの朝鮮中央テレビ(北朝鮮)のニュース番組での背景を御存知でしょうか?

 女の人が日本やらを批難するシーンでよく見かけたと思いますが」

 「ん?」

 「踏んだら孕んだ! 孕んだ振る降る般若だ!

 童貞擦る無駄、フン出る春巻きはむ無理!

 チン毛ちぎり、看板塗る飛騨!

 安打!?半田ゴテ適時打!! 原チャリ盗んだ!

  よくちょん切れるハサミだ!ハムニダ

 「ああ、わかったわ」

 「それでわかるあなたもなかなか凄いですが・・・」

 「これかにゃ?」

 

 

 「それですね」

 「確かに背景が青いですけど・・・これってもしかして・・・」

 「いや待て・・・流石にそれはないだろ」

 「まさかと思うけど・・・あれ?そう言う背景じゃないのか?」

 「皆さんの願望は分かりますがあれはブルーバックです」

 

 

 「マテマテ・・・俺の記憶ではアレに合成映像が付いていた記憶はないぞ」

 「ただ単に合成映像を付ける技術がないだけじゃない?」

 「いえ、もっと単純な理由です」

 「将軍様こと金正日が某国へ出かけた時・・・その国のTV局のニュース番組の撮影を見て」

 「って解釈して帰国して命令したらしいの」

 「・・・つまり、合成映像を付けると言う事さえ知らずに使用していたって訳か?」

 「うん」

 「さすが半島・・・斜め上は伊達じゃないわね」

 「最近になって気が付いたのか今は絵や写真がバックになっているようですけどね」

 「・・・本当なんでしょうかねぇ」

 「まあ、噂だけど・・・青い背景の意味がないのに長い間あの背景だったからね」

 「朝鮮人のやりそうなことだわ」

 「あなたもあっさり罵倒してますけど・・・」

 「そんな逸話もあるブルーバックですが現在では緑色のスクリーンを使うこともあるそうです。

 同じように合成画像の手法では『スクリーンプロセス』があります。

 これは『リアプロジェクション』と『フロントプロジェクション』に分けられますが、『リアプロジェクション』は殆ど使われることが無くなってしまった技術ですね」

 「リアプロダンクショット?

 「『リアプロジェクション』です」

 「古典的な合成画像の一種だよ。

 『リアプロジェクション』は背景に映像を映し出す方法だね。

 例えば人が歩いている背景に南極の映像を映し出せば南極にいるように見えると言う手法だよ」

 「確かに古典的だな」

 「古い手法だけどつい最近までは使われていた技術だったんだよ」

 「例えばどんなのですか?」

 「1990年代の映画でもかなりありますね。

 『ターミネーター』『アビス』などで使われています。

 さらに古い時代だとに紹介した巨匠レイ・ハリーハウゼン氏が多用しました」

 「今じゃデジタル合成をした方がいいから過去の技術になっちゃった手法だね」

 「初代ゴジラの時も使われていましたね。

 テレビ塔に迫るゴジラをアナウンサーが実況しているシーンです」

 「これに対して『フロントプロジェクション』カメラと映写機を一緒にして映す手法なんだよ。

 この手法のメリットは光源が1つだからスクリーンに俳優の影が映らないことだね」

 「ん?カメラと映写機を一緒?

 それじゃ俳優の体に背景が映っちゃうんじゃない?」

 「そのためこちらは大きな背景を撮影する時に使用します。

 映写機をかなり離して映すため白地のように光を反射するようなもので無い限り殆ど目立たなくする事は可能です。

 ただし、強い光源や炎などの撮影では画面がぶれたりする為使用できませんが」

 「こっちは『リアプロジェクション』と違って背景が透過しないので極めて自然な合成ができるの。

 でもデジタルでやった方がいいからこっちもあまりやらなくなっちゃったね」

 「次はよく聞く『光学合成』ですね。

 これは複数のフィルムを『オティカルプリンター』と呼ばれる機材を使い光学的に合成する手法です」

 「お手軽プリンター?」

 「オティカルプリンターです。

 フィルムにフィルムをコピーする機械で、これを使って別々に撮影した映像をフイルム上で合成するわけです」

 「ゴジラが迫ってきて人が逃げるシーンとかに使われるのが例かな?

 これも最近のデジタル技術の波に押されて消えつつある技術なんだ」

 「す、すみません・・・あまりに専門用語が出てきてチンプンカンプンになってきました」

 「私もちょっと頭が痛いわ・・・」

 「少し休憩にしないか?」

 「むう、仕方がありませんね。では休憩をかねて別コーナーをやりましょう」

 「題して!秋葉ちゃんのおバカ映画紹介〜

 (何だそれは・・・

 

 

 

 「どうも遠野秋葉です。今回はバカ映画、ダメ映画を紹介したいと思います」

 「アシスタントの琥珀で〜す。

 この評価は独断と偏見による物なので〜

 「って思う人もいるかもしれませんけど〜謝罪や賠償は一切受け付けませんので〜」

 「さて、それでは今回は『マンタ』『キングスパイダー』『アベレーション2』の紹介をします」

 「みんなは見たことあるかなぁ?」

 「まずは『マンタ』ですね。私が知っている中でもトップクラスのダメ映画です。琥珀・・・説明を」

 「はいは〜い。えーっと・・・

 『海底基地である実験を行っていたところ、突如大地震が発生。研究施設は崩壊し、実験途中の生物が海中に放たれた。海上への脱出を図る人々に巨大化したDNAモンスターが襲い掛かる! 『D.N.A.』シリーズのR・コーマン製作による海洋モンスターパニック』

 ・・・との事です」

 

 

 「はい、見たとおりモンスター映画のように見えますしパッケージにも凶暴そうなエイが人を襲っています」

 「たしかにそう見えますね」

 「そんなシーンは一瞬も出てきません」

 「あら?」

 「あらすじに偽りありということです。

 海底基地では大規模な事件が行われていたわけじゃないわけですし、研究施設は無事でした。

 実験途中の生物なんて出てきていませんし、DNAモンスターなんて影も形もありません。

 一応エイらしき化け物は出てきますがこれは宇宙人でしかも地震で基地が崩落する事を知らせてくれる友好的な種族でした。

 人殺しを行っていたのはその基地の司令官だったりします」

 「そ、それはまた・・・」

 「本編もたいして盛り上がるようなシーンはありません。

 音楽は眠くなるように単調ですし。

 司令官との殴り合いのシーンでは地震でカメラが揺れすぎているうえ警報の赤ランプと暗闇の連続でよく見えない有様です。

 崩れ落ちた柱は軽い音を出し、瓦礫は横から飛んでくる始末・・・」

 「は、はぁ」

 「出演者は真面目だったようですが・・・・

 72分間を無駄にすること受け合いの映画です。

 この映画の総指揮をしたロジャー・コーマン氏はB級映画の帝王と呼ばれ、この手の駄作から良作までバンバン出しています。

 たまーーーに良作が見つかりますが、地雷が多い監督なので心の広い人にしかおすすめ出来ません」

 「そ、そうですか〜では次に行きましょう」

 「そうですね。次は『キングスパイダー』です。

 B級大好きの映画配給会社アルバトロスの映画です。

 この配給会社のサイトにある映画は半分ぐらいネタのような作品で埋め尽くされています『女子高生ロボット戦争』とか・・・」

 「あやや〜 ARIELですか?」

 「なんですかそれは・・・」

 「・・・」

 「・・・」

 「そ、それでキングスパイダーですが・・・」

 「そうでした。このアルバトロス配給の中でもとりわけとんでもない作品です」

 

 

 「『ハリウッドを突如襲来した体長30メートルの巨大蜘蛛の恐怖を描いたスパイダーパニック。兵器実験センターから殺人蜘蛛が逃げ出した。蜘蛛は瞬く間に繁殖し、住民は餌食となっていく。そして、ついには巨大蜘蛛が現われ更なる恐怖が街を襲う。』

 ハリウッドの街に巨大な蜘蛛の大群が現れた〜って感じの映画ですね」

 「この特撮が酷い。まるで学生映画のような作りです。

 いや、それ以下ですね。

 サンダーバードを真似たような機械がオモチャの蜘蛛をバカバカ撃つだけです。

 しかもストーリーも何も面白みもなく、監督がアンチハリウッドなのが見え見えなのでよけい痛いです」

 「アンチハリウッドですか?」

 「蜘蛛攻撃中に・・・」

 「見たいな事を言って被害考えずに撃ちまくるんですから」

 「あは〜(あ、あのアイコンは・・・)」

 「『キングスパイダーVSメガデストラクター』なんて言う続編も出ていてこちらも終わった出来だと思います。

 日本の特撮を馬鹿にする皆さん・・・ぜひ見てください。本当にゆかいな作品ですから」

 「え〜っと・・・最後は『アベレーション2』ですね」

 

 

 「紹介文では・・・

 『リゾート地の人々を襲った異形の生命体。調査を始めた生物学者のフジモト博士は、その変異体の巣を突き止めるが…。監督は『夢で逢えたら』のロレンツォ・ドゥマーニ。』

 との事です」

 「SFのようですがホラー映画のノリで話は進みます。

 湿気た暗い場所なんかで人が次々に食い荒らされると言う感じです。

 これがゴキブリなので注意が必要ですが・・・

 そんなのがどうでもよくなるぐらいおばかな展開が後半に待ち構えています」

 「ほうほう」

 「この映画の序盤から何度かジョージ将軍と言う人のCMが流れるんですが、この本人が後半に登場します」

 「ジョージ将軍ですか?」

 「ベトナム帰りのナイスガイ。

 キャッチフレーズは『どんな害虫も俺にかかればイチコロ』」

 「将軍と言うわりには変わったキャッチフレーズですね」

 「行動はもっと変わっています。

 背中にタンクを背負ってニコニコ笑いながら登場し、湖にいたエビをいきなり火炎放射で焼いて食べだします」

 「ワ、ワイルドな方ですね・・・」

 「吸血蝙蝠を銃で撃ち殺し、冷凍ガスで虫を殺しながら『ああ、なんて私は腕がいいんだ』と言い出す人物です。

 このため、彼が出て来た瞬間主人公が誰だったのか忘れてしまうほどです」

 「濃い人ですねぇ・・・」

 「さらに、ボスのマザーバグ相手に冷凍ガスで立ち向かい、その後銃を乱射・・・弾が切れたらなんと素手で立ち向かうナイスガイ。

 形勢が不利になると手榴弾を近場に転がして爆発させます。

 しかもその至近距離の爆発でもジョージ将軍は死なず・・・

 瓦礫の下から這い出て来て結局ロケットランチャーでマザーバグを倒してしまいました」

 「それはそれは・・・・」

 「この作品は暇な時に見ればそれなりに面白い作品だと思いますね。

 ただ、前半のホラー調が耐えられないとキツイかもしれません。

 ちなみにアベレーション2となってますが『アベレーション』とはこの映画と何の関係も無いので注意してください」

 「マイナーな作品ばっかですね」

 「そういうコーナーです・・・ではこれにて失礼します」

 

 

 

 「・・・」

 「・・・」

 「・・・」

 「さて、休憩が終了した所で説明の続きに移りたいと思います」

 「今のはなんだったんだ?」

 「『勢いでやった決して反省はしない』とのことです」

 「さあ、次行くよー

 (いいのかしら?)

 (いいんじゃないですか?)

 「それじゃあ『マットペイント』の説明をするね。

 これも背景技術の一種だよ。

 ペイントの名前の通り、背景を描いて映像と合成する手法だよ」

 「手描き?」

 「昔はそうだったみたい。最近は写真を加工したものなんかを使うね」

 「近年デジタル技術の進歩で全てが絵ではなくて所々空白になっており、その部分はデジタル合成で描かれているんです。

 故に人が動いたりする描写が途切れないわけですね」

 「この技術で視点が移動する映像にも施されるようになったんだよ。

 だから、デジタル技術で消えていった技術と違ってまだまだ頑張っている技術の一つだね」

 「日本人では『上杉祐世』という方が有名ですね

 『ダイハード2』のラストシーンの空港、『スターウォーズ エピソード1』の宇宙都市の背景を描かれているそうです」

 

 

 「これが絵か」

 「ふえ〜凄いね」

 「確かそのマッドペインターが不足していると聞いた事があったな」

 「そなの?」

 「残念ながら事実です。

 CGの技術者は圧倒的に増えたんですが優秀なマットペインターは内外にもその数が慢性的に不足しているのが問題になっています」

 「次は『ロトスコープ』だよ。

 モノに光を合成する技術だね。

 『スターウォーズ』のライトセイバーなんかがこの手法で作ってるんだよ。

 実は作業に凄く手間がかかるから贅沢な制作方法なんだ」

 

 

 「ライトセイバーなどはアニメーションを使った技術ですね。

 それとは別にもう一つ撮影した映像の一部を切り取って別の所に移す手法もあります。

 こちらも手間がかかる作業です」

 「映画はお金がかかるって言うけど結局人件費が一番かかるのよね」

 「ウリ達にやらせれば安いニダ」

 「あんた達じゃクォリティが追いつかないでしょ」

 「・・・」

 「・・・」

 「アイゴー米帝が虐めるニダ〜

 「アメリカには皇帝はいないわよ・・・」

 「次のは簡単だね。

 『ストップモーションアニメーション』即ち『コマ撮り撮影』だよ。

 最初の頃にちょっとだけ紹介したよね?」

 「粘土や模型を少しづつ動かして取る手法だな」

 「クレイ・アニメね。素人でも作ってる人いるわよね〜」

 「うん。それの正式名称がそうだと思ってもらえればいいよ」

 「次もよく聞く単語ですね『高速度撮影』『低速度撮影』です。

 『高速度撮影』は先ほど説明しましたね。

 スローモーションを撮る撮影方法です。

 怪獣映画では迫力を出すため『高速度撮影』を用いて怪獣の動きをスローモーションにして重量感などを出しています。

 『低速度撮影』はこれの逆で通常より少ない回転速度でフィルムを回し、人が素早く動いているように見せる手法です。

 戦闘シーンなどに使われるのがこの撮影方法です」

 「もう一つは『逆回し』だね」

 「逆回し?」

 「ビデオを・・・」

 「巻き戻し?」

 「誕生をサカシマに世界をサカシマに!

 「回せ回せ回せ回せ回せ〜って?」

 「知ってますか?『美しい国』を逆に読むと『憎いし苦痛』となるのです」

 「だからどうしたのよ・・・」

 「私はきっと切り捨てられるんです。ああ、怖い」

 「きっとあんたの頭が逆回しになってるのね」

 「え〜・・・『逆回し』と言うのは動きを逆さまにしている撮り方ですね。

 逆再生した映像を通常のシーンに合わせるんです。

 仮面ライダーなどの怪人が水からいきなり跳び出るシーンなどに使われてますね」

 「そういうシーンは飛び込んでるシーンを逆回ししてるんだ」

 「( ・∀・)つ〃∩ ヘェーヘェーヘェーヘェーヘェー

 「撮影技術と光学処理についてはこのくらいかな?次は・・・」

 

 

 「デジタル処理ですね

 先ほど説明したバレットタイム、ブルーバック、マットペイントにもこの技術が使われます」

 「二つの技術を融合して使われているんだよ」

 「他にも『ワイヤー消し』のように舞台装置との関わりもあります」

 「ワイヤー消し?」

 「名前の通りです。ワイヤーアクションなどで使ったワイヤーをデジタル処理で見えなくすることです」

   「他には『デジタル合成』だね。

 『光学合成』の出番を奪った新生代の合成術でコンピュータを使って映像を合成することだよ。

 これはもう一つの技術である『クロマキー』って言う手法と合わせている場合もあるんだよ」

 「クロマティ?」

 「巨人にいたバッターですね」

 「誰ですかそれは・・・」

 「もちろん違うよ。『クロマキー』はブルーバックと似たような技術で映像の特定の色の成分を透明にし、そこに別の映像を合成する技術のことなんだ。

 この二つが今の合成技術の基本だね。

 よく見る合成画像がこの技術で作られているんだ」

 「コラ?」

 「コラーーーー!!

 「コラージュのことだろ・・・」

 「フォトコラージュ(合成写真)だね。

 それもデジタル合成の一種だよ」

 

 

 「次は『コンピュータグラフィックス』ですね。

 コンピュータを用いて映像や画像を作る技法です。

 3D2Dの両方とも当てはまります。

 『ターミネーター2』で様々な形態に変容していたあのロボットに使われていた技術が『コンピューターグラフィックス』の手法の一つで『モーフィング』と言います」

 

 

 「サーフィング?」

 「真祖の姫君・・・わざと間違えてますね・・・」

 「えへへ」

 「『モーフィング』です。

 この技術は物体から別の物体へと自然に変形する映像を作ることが出来るんです」

 「他にも『モーション・コントロール・カメラ』って言う合成専用の絵を取るカメラシステムも存在するんだ」

 「これを使うことでさらに合成映像の質が上がりました」

 「最後は『マッチムーブ』を紹介するよ。これも合成技術のひとつなんだよ」

 「簡単に言えば合成画像のズレを調整する作業のことです。

 地味ですが合成作業の中ではある意味最も重要な役割を担っています」

 「これで一通り終わったね」

 「な、長かったわねぇ」

 「ホントです。謝罪と賠償を求めなければなりませんね」

 「さてと、次回は本編を進めるね〜」

 「多分ゴジラでしょう。ではまたです」

 「バンザーイ!!今回は何事もなく終わった〜

 「やれやれ助かった・・・」

 「なにやってんだか・・・」

 

 

 

 

次があったら→


戻る

アクセス解析