☆涼宮ハルヒの社会科授業【番外編】☆
○このページは「涼宮ハルヒの憂鬱」

の作者である谷川流氏および
発行元である角川、スニーカーとは一切関係ありません。
ネタをネタと見抜けぬ方はお帰り下さい。このページの内容に関して謝罪や賠償を要求されてもいっさい応じません。
そんなことをしたらネタにするのでよろしく(笑)


 

 

 

WARNIG!!

これより読み進むと”涼宮ハルヒの憂鬱”のネタバレが盛り込まれている場合があります。
もし原作、アニメなどを読んでいない人が読むと後で後悔するおそれがあります。
見てない方はこちらを確認してください。では・・・

 

 

 

コンコン!

 

 「はぁ〜い」

 「どもども」

 「あ、キョンくんいらっしゃい」

 「何やってるのキョン。遅いわよ」

 「掃除当番だったんだよ」

 「なんだ。それならそうと言いなさいよ」

 「まず理由を先に聞け」

 「あ、今お茶入れますね」

 「・・・」

 「今日はオセロどうですか?」

 「ひさしぶりだな」

 「そういう気分でして」

 「まあいいが・・・」

 「・・・・・・」

 

 

 「・・・」

 「・・・」

 「・・・」

 「・・・」

 「・・・」

 「有希どうしたの?」

 「本を破棄した」

 「そりゃ見りゃわかるが・・・」

 「そう・・・」

 「あ、あの・・・本を窓から投げ捨てるというのは・・・」

 「問題ない。その書籍は著しい文法の欠陥と論理の欠落が確認される。保存を必要としない」

 「いや・・・そういう問題じゃなくてだな・・・」

 「な、長門さん?」

 「・・・」

 「どうしたんだ?いつもなら『ユニーク』の一言で済む問題だろうに」

 「・・・」

 「どうでしょう?私たちにもわかるように説明してもらえないでしょうか?」

 「・・・・・・」

 「ふむ・・・とりあえずキョン取ってきて」

 「俺かよ!

 「こういうのは下っ端が行くと決まってるのよ」

 「あ、あの私が・・・」

 「朝比奈さんに行かせるくらいなら俺が行きますよ」

 「私も付き合いますよ」

 

 

 「しかしなんだってあんなことしたんだ?」

 「さて?それはこれから聞きましょう」

 

『私はこの本を1500円出して買ったのだぞ!』
〜「ネット右翼とサブカル民主主義」編〜

 

ネット右翼とサブカル民主主義のレビュー

 

 「ネット右翼とサブカル民主主義ねぇ・・・」

 「あ、お茶どうぞ」

 「ありがとうございます」

 「こんな本どこにあったんですか?」

 「市内の書店で購入。その後この部屋に置かれていた」

 「なるほど・・・」

 「なにが『なるほど』なんだよ」

 「まずタイトルが駄目ね」

 「なんでだよ・・・」

 「インパクトがないわ。常識に囚われすぎてるわね」

 「俺はお前の常識とやらが疑問だがな」

 「それでなにが駄目なんです?」

 「目次を」

 「えっと・・・」

 

 

 「やけに【サブカル】って言葉が目に着くな」

 「著者は本文中でも頻繁に使っている」

 「サブカル?」

 「サブカルチャーのことでしょうね」

 「サブカルチャーですか?」

 「つまり男と男が(ry」

 「お前のいわんとしていることはわかったからそれ以上言うな・・・」

 「ふーん」

 「え?え?」

 「朝比奈さんはわからなくてもいいんですよ」

 「まあいいわ。青少年に配慮してこれ以上は言わないでおきましょう」

 「は、はぁ・・・」

 「サブカルチャー・・・『下位文化。ある社会の支配的・伝統的文化に対し、非行少年・ヒッピー・若者など特定の社会集団に生まれ育つ独特の文化』のことですね」

 「やけに詳しいな」

 「いえ、表紙カバーのところに書いてました」

 「この定義は一例にしか過ぎない」

 「複数あると言うことか?」

 「そう。その定義は『サブカルチャー』という言葉が作られた時に用いられたもの。

 もっとも原始的な意味合いにおいての意味。

 しかし、この国にこの言葉が定着した時、この意味とは別の意味がつけられた」

 「別の意味ですか?」

 「この国に定着した『サブカルチャー』という語は【既存の”体制””価値観””伝統”に相対する趣味的文化】を表すもの」

 「既存の”体制””価値観”はなんとなくわかりますけど、既存の”伝統”ってなんのことですか?」

 「古典とか芸術品とかのことでしょ?」

 「学問一般、生活上求められる礼儀作法等も含まれるのではないでしょうか」

 「はぁ」

 「で、それとは違うものをサブカルチャーって呼んだんだな」

 「そう・・・」

 「でもそれだけじゃないわよね」

 「そうなのか?」

 「萌えよ萌え

 「どうでもいいが、わかるように話せ・・・」

 「1990年以降、複数の情報媒体で同一の題材を用いた作品を作る傾向が拡大した」

 「同一の題材を用いた作品?」

 「メディアミックスですね」

 「メディアミックス?」

 「ひとつの原作を小説、漫画、アニメ、ゲーム、音楽CD、テレビドラマ、映画など多方面に商品展開することです」

 「ああ、よくあるな」

 「この傾向の中で突出した文化集団が発生した」

 「それは?」

 「いわゆるオタク文化って奴よ。サブカルチャーと言えばこれのことでしょ?」

 「そうですね。最近では漫画やアニメ、コンピュータゲームなどのこと指す場合が多いようです」

 「とりあえず『サブカルチャー』っていう言葉には複数の意味があるって事だな」

 「それでサブカルチャーがどうしたって?」

 「著者は序文で、格差社会の進行が民衆の左傾化に繋がらないことを戦前の日本の経過を例に出し・・・」

 

 

 「と書いてある・・・」

 「何が言いたいんだこの人は・・・」

 「簡単よ」

 「って言いたいのよ」

 「え?え?」

 「そ、そうか?」

 「うーん・・・『格差社会の進行が右傾化に繋がる』『現在の状況が戦前と同じだ』と言いたいのでしょう」

 「直接的には言っていない」

 「ふーん・・・ところで『マンガ嫌韓流』や『マンガ中国入門』ってそんなに売れてるのか?」

 「そんなことも知らないの?」

 「知るか!

 「マンガ嫌韓流は1年で67万部ほど売れたそうですからこの本より売れているのでしょう」

 「へー意外と売れてるんだな」

 「最近この手の本がいろいろ出ているようですね」

 「それでその『マンガ嫌韓流』や『マンガ中国入門』のどこが差別なんだ?」

 「書いていない」

 「は?

 「バカねキョン。こういうのは指摘する必要はないよ。【差別】と罵倒することに意味があるんだから」

 「レッテル張りじゃないか」

 「いい?99人が事実と認識しても1人でも差別と感じたら差別と言って良いのよ」

 「えーそうなんですか?」

 「無茶苦茶だな」

 「と言うことでこの著者はオタクを差別している・・・」

 「つまり差別主義者だったのよ!!

 

 

 「その考えはおかしい・・・」

 「なによ。私が差別と感じたんだから差別本と罵倒していい決まってるじゃないの」

 「やれやれ・・・」

 「まあまあ、長門さん続きを」

 「・・・他にも保守化の兆候の例を挙げている。」

 

 

 「政治リテラシー?」

 「リテラシー・・・読み解いてその真偽を見抜き、活用する能力のこと指すと推察する」

 「つまり政治のことがわからん人が増えてると言いたいわけね」

 「『政治のことがわからん人が増えてる』から保守化していると?

 だいたい改憲とか小泉劇場が保守化に関係あるのか?」

 「例に出す以上、著者は関係あると考えているようですね」

 「『昔はよかった』と嘆いているじいさんのようね」

 「著者は社会を構成する世代が日本のサブカルチャーに強く影響を受けていると考えている

 

 

 「この『サブカル民主主義』ってなんなんだ?」

 「【サブカルチャー】の説明の隣に書かれてましたよ。えっと・・・」

 

 

 「とのことです」

 「よくわからんな・・・・・・つまりなんなんだ?【サブカル民主主義】って」

 「【『おたく』と呼ばれる集団、及びその文化傾向】に当たるサブカルチャーを嗜好する人々が現実の社会問題に対してとる反応を指していると推察できる」

 「つまりネットではオタクの軽薄な意見が多数派になって困っていると言いたいのよ」

 「そ、そうなのか?」

 「なおこの文の引用元になる『メディア産業調査会』という組織の行動履歴、背景、その他一切の情報が不明」

 「え?」

 「そんなわけないだろ・・・」

 「そういうときそこインターネットで調べればいいのよ」

 「『メディア産業調査会』で検索!

 「・・・」

 「・・・」

 「・・・・・・」

 「・・・・・・」

 「ないな・・・」

 「ないわね・・・」

 「・・・」

 「・・・」

 「まあいいわ、有希続き」

 「・・・」

 

 

 「ラディカルさ?」

 「radicalのことではないですか?」

 「【radical】過激なさま。極端なさま。急進的などを指す」

 「つまり”『カムイ伝』のような作品は良かった。そんな良い作品がたくさんの駄作の中に埋まってしまった。そんな駄作ばかり見てるからオタクどもは政治のことをわからん奴らが増えてるんだ!”ってことでしょ」

 「どうでもいいが横文字ばかりで読みづらいな・・・」

 「えっと・・・『カムイ伝』と言うのは・・・」

 「マンガだよな?名前くらいは知ってるが・・・」

 「カムイ伝・・・徳川幕府による厳しい身分制度下、権力の重圧にあえぐ者たち。多彩な人物群と雄大な構想、透徹した歴史観で綴る白土劇画の代表作」

 「どうもマルクス主義史観者の人たちが喜びそうな内容のようですね」

 

 

 「そんな本を比較対象に上げて『政治のわからん奴らが増えてる』とか言われてもな」

 「『カムイ伝』のような漫画が描かれなくなった事と政治リテラシーの危機を関連付けるのは論理的な限界があると思いますが」

 「自分たちの意見を取り入れられてるのは『いいマンガ』、それ以外は『悪いマンガ』と思ってるんでしょ」

 「マンガを政治利用していたのに、それが出来なくなったから少なくなっただけじゃないでしょうか?」

 「マンガなんて楽しく読めばいいじゃないか」

 「ばかね。娯楽に政治的主張を入れて世論を誘導するなんて手法は昔からよくある手よ」

 「そして免疫のない人は流されるわけですか・・・有効な手段なんでしょうね」

 「次の小段で著者はサブカルチャーの薫陶くんとうを受けた広い世代が<サブカル民主主義>に傾倒していく条件にインターネットを挙げている」

 

 

 「豊富でアクチュアル?」

 「actualのことでしょうか」

 「【actual】現実に当面しているさま。現実的。時事的」

 「つまり事実を言う奴らはネット右翼だ!そんな奴らが生まれるのは話題が豊富で時事的だからだ!実際 、国境なき記者団もナショナリズムの懸念してるぞってことね」

 「なんでわざわざ横文字にしたんだ?この本の著者は・・・」

 「バカだからに決まってるでしょ」

 「おいおい・・・」

 「いい?簡単なことを簡単に書くことや難しいことを難しく書くことは比較的優しいの」

 「文章を書くことは大変だと思うぞ」

 「日本人なら文字ぐらい読めるし書けるわよ。

 でも難しいことをわかりやすく書くことは大変なの。

 わかりやすく書けることをわざわざ小難しく書くのは単なる自己満足よ。

 たくさん人に読ませるならサルでもわかる文章じゃなきゃ駄目よ。

 昔の偉い人はそう言ってたわ」

 「誰ですか?」

 「福沢諭吉だったかと」

 「ああ、1万円札の人ですね」

 「これを書いた人は『マンガ嫌韓流』や『マンガ中国入門』がなんで売れているか一生わからないでしょうね」

 「わかったわかった。それで、著者はネット右翼が増える状況だから国境なき記者団とやらの報道自由ランキングが低くなったと言いたいんだな」

 「国境なき記者団ですか?」

 「国境なき記者団は、言論の自由(または報道の自由)の擁護を目的とした、ジャーナリストによる国際的な非政府組織。
 1985年にパリで設立された。
 世界中で拘禁や殺害されたジャーナリストの救出と、その家族を支援。
 そして各国のメディア規制の動きを監視や警告をするのが主な活動である。
 近年では、中国のYahoo!とGoogleにインターネットの検閲をしないように要請したことがある。
 また2002年以降、『世界報道自由ランキング』(Worldwide press freedom index)を毎年発行している」

 「日本の順位は51位なんですね」

 「そんなに低かったかしら?」

 「どうやら古いデータのようですね」

 

 

 「なんだ。37位じゃないか」

 「捏造キター━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!

 「うーん・・・この本の発売が9月で、最新のランキングが発表されたのが10月ですから捏造ではないですね」

 「ちっ捏造だったら面白かったのに」

 「国境なき記者団はウェブサイト内で日本での報道の自由が回復されつつあると言ってるんだろ?

 ネット右翼が増えてるのに報道の自由が回復するのはおかしくないか?」

 「逆に考えるんだ。ネット右翼が増えたから報道の自由が回復したと考えるんだ

 「あ、あの・・・『過激なナショナリストによる襲撃の減少』なんてそんなことあったんですか?恐いですぅ・・・」

 「はて?報道機関への襲撃などがあれば真っ先に報道されると思いますが・・・」

 「なんか朝日新聞が襲撃された事件がなかったっけ?あれじゃないの?」

 「赤報隊事件ですか?」

 「赤報隊事件?

 「1987年に朝日新聞社支局などに対して起きたテロ事件である。
 指定番号から「広域重要116号事件」または「警察庁指定116号事件」と呼ばれる。
 警察庁は、赤報隊が犯行声明を出した一連の事件を広域重要指定事件に指定し、
 全国的な捜査を行ったが、2002年に未解決のまま時効となった」

 「ずいぶん前の話じゃないか・・・関連性があるのか?」

 「知らないわよ。報道機関への襲撃なんてこのくらいしか思いつかないわ」

 「たしかにこれ以降、マスメディアに対しての襲撃事件は起こっていないですから減少してますね」

 「だいたい日本のランキングが低いのは記者クラブ制度のせいでしょ?」

 「記者クラブですか?

 「官僚の諸団体が設置している記者室を拠点に各団体から独占的に取材を受ける機構を指す」

 「つまり記者クラブに入っていないとその団体の取材はできないのか?」

 「そう、だから日本の『報道の自由は低い』と評価されるって話」

 「それじゃあ2006年にランキングが下がった原因のナショナリズムの懸念というのは?」

 「どうせ大手マスコミが原因でしょ」

 「2006年は何がありましたっけ?」

 「北朝鮮のミサイル発射」

 「ああ、なるほどそれか」

 「たしかに親北のマスコミも批判的な報道をしていましたからね」

 「ま、ネット右翼の増加という理由ではないでしょうね」

 「・・・次の文章は著者が書いたもの」

 

 

 「小泉さんや安部さんがよっぽど嫌いのようだな・・・」

 「こんな本を書いてるんだから当然じゃない?」

 「どうやらネット右翼の増加が現実の政治に影響を与えてると考えてるようですね」

 「そんなにネットの影響が大きかったかしら?」

 「現状においてネットが政治に与えている影響は極めて少ない」

 

 

 「ネットの影響は10%程度?そんなもんか?」

 「これもyahooなどの大手サイトや各政党のサイトを参照している」

 「なんだ意外と少ないんだな」

 「ま、そんなもんじゃない?」

 「これでも昔から比べるとかなり多いと思いますが・・・」

 「参院選で民主党が議席を増やし、新風は全然票取れないし、麻生さんは負けちゃうし・・・

 『現実の政治とリンクし始めている』ならもっと面白いことが起こってるわよ」

 「たしかに著者の主張は無理がありますね」

 「序文最後に著者はこの本の意義に再度触れている」

 

 

 「イデオロギーの解毒剤?

 「この本も十分イデオロギー臭いと思いますが」

 「脳内がアカに染まっているみたいね」

 「アカ・・・ですか?」

 「この人は自分は正しい。相手が間違っている!だから俺様に従えば大丈夫だ!!と思ってるのよ」

 「おいおい・・・」

 「自分の意見が受け入れられないのは相手が悪いと思ってるのよ。

 そうじゃなきゃ『解毒剤としての効用がある』なんて恥ずかしくて言えないわ。

 これなら『嫌韓流』と名乗ってる某漫画の方がよっぽど潔いわよ」

 「たしかに長門さんが捨てたくなるのもわかりますが・・・」

 「それじゃ次いきましょ」

 「・・・」

 「おっと、そろそろ帰宅時間ですね」

 「あら?そう?それじゃあ続きはこの次にしましょう。有希も捨てちゃだめよ売らないと」

 「売る気かよ!

 「こんな本でも10円くらいで買い取って貰えるわよ」

 「10円ですか・・・」

 「この手の本はそんなもんよ。さあ帰るわよ」

 「やれやれ・・・放っておいてもいいのか?」

 「うーん・・・いいんじゃないですか?

 涼宮さんの機嫌もいいようですし・・・

 長門さんも涼宮さんをあまり暇にしないように配慮してくれたのではないでしょうか?」

 「だといいんだがな・・・」

 「さてどうでしょうか」

 「さあ、いくわよ!そこには面白いことが待ってるんだから!!

 「え?え?か、帰るんですよね?」

 「・・・」

 「やれやれ・・・」

 

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